eiziya zouロゴ

How silk fabric is made
A day in the Takashima Studio

絹織物ができるまで 高島工房の1日

滋賀県高島市。深い緑に囲まれ、ひっそりと佇む木造の建物。
戦前に建てられた小学校の廃校に工房を構えて70年余り。
はるか昔、こども等の声が響いていたこの建物に、今はただ織機と糸車の音がリズミカルに流れています。
規則正しいリズムで、こつこつと、丁寧に。伝統の火をたやさぬように。
今日もzouがつくる最高級の絹織物が産声をあげます。

高島の工房外観

撚糸(ねんし)

繭から製糸された絹糸を「単糸」(たんし)と呼び単糸の糸同士を撚り合わす工程を「撚糸」(ねんし)と呼びます。撚り合わす回転数や、糸の本数であらゆる風合いの生地が生まれ、織物にとってなくてはならない重要な工程となります。工房では代々撚糸に強いこだわりを持ち、自ら追い求める生地を制作するために自社の職人により良質な絹糸を時間をかけてゆっくりと「撚糸」していきます。

撚糸の工程
撚糸の工程

絹糸の染色

染色は織物の種類によって科学染料と天然染料を使い分けて染色し、絹糸を束のまま、じっくりと染色していきます。絹糸の中心まで染料を入れる技術を長年研究し、その成果は工房が請け負う染織文化財の修復や復元にも応用されています。

染色の工程と職人

機織り

着物や帯を織るのはとても地道な作業です。絹糸を管に巻いた杼を数千、数万回も縦糸に通し、地模様を作って行きます。その日の天候や時期によって糸の張り具合を調整したり、糸のフシを掃除したり、切れた糸を結んだりと職人は日々、経験と技術を駆使して織り機や糸と向き合って形にしていきます。

機織りの工程と職人
織り上がりつつある絹織物

完成

織り上がった織物はその価値を見い出していただく人たちによって、新たな命が吹き込まれ、育っていきます。

織り上がった絹織物